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パソコン(パーソナルコンピューター)

 

「Personal」とは訳すと「個人的な・・・私的な・・・」なので

パソコンとは「個人所有のコンピューター」ということになる。

1980年頃、NECが「PC8001/PC6001」を発売したのが日本初の

「パソコン」かと思います。

本体価格が100,000円~130,000円ほどで、ディスプレイと合わ

せると250,000円ほどで購入可能だった。

 

個人がボーナスで買える「コンピューター」が初めて登場した。

 

しかしながら、プリンターやFDD装置は「高嶺の花」で、全て一式

揃えるには乗用車1台分を購入するだけの費用が必要でした。

 

「パソコン」が登場するまでは、小型コンピューター(ミニコン)ですら

数百万円以上もする、とても個人では持てないモノだったのです。

 

 

日本のパソコン業界を語る上では㈱日本電気(NEC)の活躍を

見過ごすわけにはいきません。

NECは、何千万~数億円する汎用機(大型機・中型機・小型機) 

を無視?し、パソコン開発に全ての力を注いだ結果、他のメーカーに先立って独自のパソコンを世に送り出しました。

 

 ・PC6001 : ホビー用(8~9万円だったような)

 ・PC8001 : ホビー用だが、拡張性が高くいろいろな実験ができる

    「パソコン学習機」だ。 (128000円)

 ・PC9801 : 初めての16ビットマシンと呼ばれるパソコン。

    処理速度が速いので、ビジネスに使えた。(278000円?)

 

NECが「PC8001/PC6001」を発売したとほぼ同時くらいに

同じく「PC9801」を発売しこの機種が大ヒット商品となり、あっと

いう間に国内シェアNo.1(90%以上)になりました。

パソコンがホビーだけでなく、仕事にも使えるほど高性能になった

のが「PC9801」なのです。

 

NECは、約12年間ほど「国内シェアNo.1」の座に着いていました

 

NECは、どうしてコケタのか?

何がいけなかったのか?

 

NECは、「現状維持」をし続けたのです。

シェアNO.1の地位を保持し続けようと躍起になり過ぎたのだ。

 

「技術の向上」を全くしなかった・・・のでコケました。

 

パソコンの心臓部とも言えるCPUの開発を全くしなかったのだ、

そのため米インテル社製のCPUを仕入れてはパソコンを製造

していただけなので、インテルからCPUの供給をストップされたら

「お手上げ」になるにも関わらず、独自のCPUを設計することが

できなかったのだ。一度、インテルのCPUと全く同じ仕様で

CPUを製造した事もあったが、「まね」をして製造しただけだった

ので、インテルに訴えられ賠償問題にまでなった、その後は一切

CPU開発には取り組んでいない。

 

 

「お金」も「時間」もあったのに、シェアNO.1の地位にあぐらをかき

ふんぞり返っていたのでコケにコケて元の「三流の電器メーカー」

に返り咲きました。

 

今では、当時の「PC9801」は、骨董品のようなモノです。

 

 

 

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